ひかりの森の3つの特徴
並木 さやか
私の人生には、大きな影響を与えた2人の大切な人との別れがあります。
1つは緩和ケアを、もう1つは在宅看護をやろうと思うキッカケをくれた別れでした。
1つめは、私の母との別れです。
私の母親は私が3歳の時にがんで亡くなっています。
当時はまだがん患者への告知をしないことが当たり前の時代で、私の母親も自分ががんだと伝えられずに命を終えた人でした。
大きくなってからそのことを知った私は、「母親も、がんのことを早くに知ることができていれば、また違った最期を過ごせたのではないか?」と考えるようになりました。
家族には何も言わなかったけれど、自分が長くないことを感じて様々なことを託していたことを最近になり母の友人から聞きました。
そして、「がんを患う人たちが最期まで自分らしく生きることのお手伝いをしたい」という想いから、 看護師を目指すようになり、導かれるように緩和ケアができる看護師になりたいと強く想うようになりました。
2つめは、私の育ての親ともいえる祖母との別れでした。
祖母は私が24歳の時に自宅で亡くなっています。
看護師を志した時から「将来、祖母に何かがあった時は力になりたい」という想いを持っていたので、可能な限り祖母が望む生活の支援をしたいと考えました。
病院ではなく、住み慣れた自宅での最期を祖母が望んだ時に、私自身が主介護者として祖母の生活支援をすることは自然な流れでした。
いま想い返すと、あの時の祖母への在宅介護が私自身のグリーフワークとなり、その後の人生を生きる確かな支えになったと感じています。
在宅看護は、ご本人の貴重な最期の時間も、残されるご家族のその後の人生にも、どちらにも影響を与える大切な仕事だと感じました。
母と祖母、緩和ケアと在宅看護、かけがえのないこの2つが現在の私を形作っていきました。
私が『緩和ケア』の認定資格を取得したのは27歳の時でした。
看護師になった時から、「必ず20代の間に認定資格を取得する」ことを決めていた私は、 新卒で入職をした一般病棟と緩和ケア病棟で5年間の臨床経験を積んだ後、すぐに緩和ケア認定の資格取得の準備をはじめ、 1年で認定資格を取得することができました。
認定資格の取得前と後を振り返ってみると、資格取得のために重ねた学びが、患者さんの自己決定やプロセスを通すことの整理、
自分自身の看護の言語化・根拠付けをしていくうえで大変役立ったと感じています。
また、しっかりと系統立って学ぶことができたことで、自分の看護に自信を持てるようになりましたし、何よりも、より看護を楽しめるようになりました。
また、認定看護での学びの中で出会った、もう1つの学びがリンパドレナージュでした。
私がまだ資格取得をする前に出会ったある患者さまがいます。
その方は、腎がんでのターミナルで、下肢浮腫がひどく、横になれないほど辛い思いをされていました。がん性疼痛とせん妄症状がある中で、
「何もできないならあっちに行け」と口にし、永眠されました。
当時の私は、その方に何一つしてあげることができず、その人からもらった優しさに対して、何も返せるものがない無力な自分がいました。
そのような苦い体験から、「自分の手でできる技を取得したい」「自分の手から伝わる温もりを伝えるケアをしたい」といった想いから、
リンパドレナージュに興味を持つようになりました。
そして、その技術をより看護ケアに活かせるようにとリンパドレナージュセラピストを取得し、
当時勤務をしていたがん研有明病院でリンパ浮腫チームとして経験を積み、現在は訪問看護の現場で実践を重ねています。
『ひかりの森』のメンバーには、学ぶことの楽しさや、その先にある、より広い看護の世界を体感してもらいたいと思っています。
そのために法人としても可能な限りの支援はしていくつもりです。
病院から在宅に看護の場を移してから、病院と在宅との様々な違いを意識するようになりました。
まず、在宅での疼痛管理は、病院での疼痛管理と比べて少ない量の薬剤で済むことが多いです。
住み慣れたご自宅のご家族に囲まれた環境で暮らすことで、リラックスした生活を過ごせていることが大きいのだと思います。
私も、緩和ケア病棟で働いていた時は、ご本人の希望を叶えるために最大限の努力をしてきましたが、そのような光景を目にしてからは、
「どんなに頑張っても病院は自宅の代わりにはなれない」ということを痛感したことを覚えています。
また、在宅は緩和ケア病棟と違って、利用者さまととても長く、深く関わることができます。
病棟時代は患者さまの入れ替わりも激しく、短期での関わりがほとんどだったのですが、在宅だと利用者さまによっては年単位での関わりを持つこともあります。
がんサバイバーの利用者さまの場合、文字通り、「人生の伴走者」といった立ち位置となることができます。
こういった長期の関わりから、終末期の看護だけではなく、慢性期の方との継続看護の楽しさを学ぶことができたのも在宅の現場に出てからでした。
一方で、在宅に出てから苦労した点も、もちろんあります。その1つが、先を見据えたアセスメントが求められる点でした。
いつでもベッドサイドに顔を出すことができる病棟看護と違って、在宅では1週間に1回の訪問の方が多く、その場合は1回の訪問で1週間分のアセスメントが求められます。
状況の変化に対する判断や、連携のとり方、ご家族への案内の仕方など、たくさんの反省を糧にしながら1つずつ学んでいきました。
『ひかりの森』の基本理念として、「地域に求められるステーションでありたい」という考えがあります。
地域のニーズに答えていくためには、現在私たちが専門性を持つ終末期・緩和ケアの領域だけではなく、 慢性疾患の方や認知症看護、場合によっては小児看護の領域まで手を広げていく必要があるかもしれません。
その際、ひとりの看護師が持つ知識や経験だけでは、十分な看護を提供することはとてもできません。
様々な背景をもった看護師同士がチームとなり、信頼し、支え合いながら機能することが必要になります。
また、チームで利用者さまと向き合っていくことで、ひとりではできなかったことが2倍にも3倍にも広がっていくことを実感できると思います。
利用者さまの抱える様々な悩みや苦しみに正面から向き合いながら、一人ひとりの看護師が成長し、看護を楽しめる、
そんな訪問看護ステーションを目指していきたいと思います。
訪問看護をはじめませんか?
「自分らしく生きる。病気を抱えても自分の居場所で過ごしたい。」
この想いを実現できるように、訪問看護を一緒にやってみませんか。
その人が持っている“ひかり” がより輝けるように、あなたの専門性を活かし、やりがいを感じられる看護ができる場所です。
また、緩和ケアを中心とした利用者さまの在宅看護をはじめ、慢性疾患の方や高齢者の方の看護など、幅広い経験を積んでいける場となっております。
同時に、様々なライフステージの方にとって働きやすい環境づくりにも注力していきたいと考えています。
希望の働き方やオンコールのことも柔軟に相談に応じますし、不安のある方はチームのみんなで支えあっていける職場です。
少しでも興味を持たれた方は、まずは見学からでも気軽にお問い合わせください。
働き方の特徴
スタッフ募集中!
Q&A
どのようなスタッフが在籍していますか?
訪問看護・訪問リハビリ未経験でも大丈夫でしょうか?
小さな子どもがいるので、仕事と家庭との両立に不安があります。
教育サポート体制はどのようになりますか?
オンコールはどういった体制となりますか?
電子カルテを利用していますか?
車の運転は必要ですか?
採用までの流れ
- まずは事業所の見学だけでも結構です!気軽にお問い合わせください!
- お問い合わせ後、弊社担当者からご連絡いたします!
- 事業所内の見学はもちろん、同行訪問もセッティング可能です!
- 見学の所要時間は1時間・半日・1日など、ご相談可能です!
- 見学後、希望が合えば採用面接をセッティングをいたします!
- 通常、面接は1回のみとなります!
- 面接後〈1週間以内〉を目安として結果のご報告をいたします!
- 勤務開始日はご希望に合わせて相談可能です!
スタッフ募集中!
アクセス
東京都練馬区南大泉3-28-4
第2鈴和ハイツ105
※西武池袋線「保谷」駅 南口から徒歩3分
ひかりの森訪問看護ステーション
〒178-0064
東京都練馬区南大泉3丁目28-4 第2鈴和ハイツ105
Googleマップで表示する
会社概要
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 一般社団法人 ひかりの森訪問看護ステーション |
本社住所 | 東京都練馬区南大泉3-28-4 第2鈴和ハイツ105 |
代表者 | 並木 さやか |
設立 | 2016年4月1日 |
事業内容 | 訪問看護事業 |
連絡先(電話) | 03-5947-5521(代表) |
連絡先(メール) |